【日本ジュニアゴルフ選手権・女子・15~17歳の部】観戦レポート

8月19日~21日、埼玉県の久邇カントリークラブを舞台に開催された「日本ジュニアゴルフ選手権・女子15~17歳の部」を現地で観戦した。そこで感じたことを述べていきたい。

昨年より観戦しやすくなったアクセス面

まず感じたのが、昨年までと比べてギャラリーが現地観戦しやすくなったことである。

今回の<観戦案内>には、アクセスについて以下のように記されていた。

ギャラリーの方の駐車場には限りがございます。公共交通機関をご利用の上、ご来場願います。
選手を送迎する保護者の方はゴルフ場の駐車場をご利用ください。
なお、飯能駅からゴルフ場までクラブバスの運行がございます。必要な方はご利用ください。

昨年大会の<観戦案内>は以下の通りだった。

ギャラリーの方の駐車場はございません。公共交通機関をご利用の上、ご来場願います。選手を送迎する保護者の方はゴルフ場の駐車場をご利用ください。

わずかな文言の違いではあるが、今回の案内からは昨年よりも「ギャラリー歓迎」の雰囲気を感じないだろうか。

昨年まで15~17歳の部は、36ホールを有する霞ヶ関カンツリー倶楽部で男女ともに開催されていたが、今回は男女別のコースで開催された。女子の会場となった久邇カントリークラブは27ホールである。

男女の会場が分かれたことで、コース内や駐車場など、ハード面での受け入れ態勢にも余裕が生まれたのだろう。それが「ギャラリーの駐車場はございません」から「駐車場には限りがございます」という表現の変化にもつながったのかもしれない。(霞ヶ関カンツリー倶楽部が舞台となった男子の部の<観戦案内>は昨年と変わっていなかったが)

とはいえ、「公共交通機関をご利用の上」と書かれている以上、私はゴルフ場の駐車場を利用することは控えた。

一方で、飯能駅から出るクラブバスの第1便では、私がコースに到着したい時間には間に合わない。また、帰りについてもゴルフ場発の第1便では遅かった。

そこで車で現地付近まで向かい、コインパーキングに駐車して、そこから徒歩でコースへ向かった。ただし、“近く”といってもコインパーキングからコースまでは約2km。徒歩で25分ほどを要した。

日本ジュニアゴルフ選手権・女子・15~17歳の部
日本ジュニアゴルフ選手権・女子・15~17歳の部

クラブハウスへの入場も可能

ギャラリー受付はクラブハウス正面玄関横に設けられていた。

今回、女子会場の久邇カントリークラブでは、ギャラリーもクラブハウスへの入場が認められていた。トイレもクラブハウス内のものを利用できる。

真夏の大会だけに、暑さをしのげる場所が用意されているのは非常にありがたかった。

プロツアーとは異なる観戦スタイル

コース内には、プロツアーのようにギャラリーの観戦エリアを明確に区切るロープが張り巡らされているわけではない。

<観戦案内>には、

観戦はコース内の管理道路か林帯沿いからのみとなります

と記されている。

コース内では、特定の組についてまわるのがこの大会の基本的な観戦スタイルとなる。

観戦していて選手名が分かりにくい

いつも実際に観戦して感じるのが、「今目の前でプレーしている選手が誰なのか」が分かりにくいことである。

プロツアーのように各組にスコアボードが掲げられているわけではない。その場で選手を確認する手掛かりは限られており、公式サイトのリーダーボードに表示される「ホールアウトしたホール」などを頼りに、自分で確認する必要がある。

ジュニアゴルフに詳しく、選手の顔まで把握している人なら問題ないかもしれない。しかし、初めて大会を見に来た人にとっては、「この選手は誰なのか」を把握するだけでも少々ハードルが高い。

一方で、今回の予選2日間では、注目選手である岩永杏奈、後藤あい、廣吉優梨菜の組が縦に並ぶ組み合わせとなっており、それぞれの組を行き来しながらの観戦がしやすかった。

このあたりにもギャラリー歓迎ムードを感じた。

ジュニアゴルフは魅力あるコンテンツになり得る

今回、現地で観戦して改めて感じたのは、プロゴルフ界がさらに盛り上がるためにも、ジュニアゴルフやその大会の魅力がもっと広く伝わってほしいということである。

魅力は、将来プロで活躍するであろう選手たちのハイレベルなプレーだけではない。

飛距離で圧倒されながらも、ショートゲームやコースマネジメントを駆使して必死に食らいつく選手もいる。そうした姿を何ホールも追いかけているうちに、自然と「頑張ってほしい」と思うようになる。

これもジュニア大会を現地で見る面白さの一つではないだろうか。

一方、メディアで取り上げられるジュニア関連のニュースは、どうしても“ほぼプロ”といえるほど高いレベルに達している選手の情報が中心になりやすい。

もちろん、トップジュニアの存在を伝えることは重要である。しかし、それだけを見ていると「今のジュニアゴルフはこんなにレベルが高いのか」という印象ばかりが強まり、小中高生にとって、かえって競技ゴルフへの敷居を高く感じさせてしまう可能性もある。

ジュニア大会には、トップ選手だけではない、さまざまな選手の挑戦と成長のストーリーがある。

高校時代から知っているから、プロでも応援したくなる

同時期には夏の甲子園が開催されている。連日大きな注目を集め、スタンドは多くの観客で埋め尽くされる。

もちろん、ジュニアゴルフを甲子園と同じ規模のコンテンツにするのは現実的ではないだろう。

それでも、「ジュニアゴルファー日本一決定戦」への注目度が、今よりもう少し高まってもいいのではないかと思う。

人は結果だけではなく、ストーリーにも魅せられる。

野球もそうではないだろうか。高校時代に甲子園で活躍した選手が、その後プロ入りし、数年後に一軍の舞台で活躍する。高校時代の姿を知っているからこそ、プロになってからの一打、一球にも特別な感情を抱くことができる。

その積み重ねが選手の魅力に奥行きを与え、プロ野球を「観るスポーツ」として支える一つの要素になっているのではないだろうか。

ゴルフにも同じ可能性がある。

「あの選手、高校生のときに日本ジュニアで見たな」

そんな選手が数年後、国内ツアーで初優勝を争い、やがて海外メジャーの舞台に立つ。その過程を知っているファンにとって、その選手は単なる「強いプロゴルファー」ではなくなる。

ジュニア時代から選手の成長を追いかけられる環境が整えば、プロになってから応援する理由も増えていく。

日本ジュニアゴルフ選手権は、未来のスターを決める大会であると同時に、ゴルフファンが未来のスターと出会う場所でもある。

その魅力がもう少し広く伝わっていけば、プロゴルフを「観るスポーツ」として盛り上げていくことにもつながるのではないだろうか。

魅力あるコンテンツ

プロゴルフ界がもっと盛り上がるためには、ジュニアゴルフやその大会の魅力が伝わるべきだと感じている。

メディアから得られるジュニア関連のニュースは、“ほぼプロ”のようなレベルの選手の情報が多くなる。それにより、過度に「ジュニアゴルフのレベルって高いのだな」と感じられてしまい、小中高生にとって、ゴルフというものの敷居が高くなるかもしれない。

甲子園並みのコンテンツにすることは、非現実的だろうが、もう少し、「ジュニアゴルファー日本一決定戦」への注目度が増していくと良いと思う。

人はストーリーに魅せられる。野球だってそうだろう。高校時代の姿と、プロになってからのプレーがリンクするということもあり、選手の魅力に奥行きが出て、プロ野球が観るスポーツとして定着しているのではないだろうか。

ゴルフ界もそういう流れを創出していけると良いと思う。

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日本ジュニアゴルフ選手権を観戦して考えてみた、高校生の大会が支持されるコンテンツになるための策(Yahoo!ニュース エキスパート)

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