天然芝の上からアプローチ練習したり、バンカー練習場で練習すると、フェースに芝や土が付く。
ラウンド中のショットで、フェースが汚れたら、カートにあるバケツの水を使って汚れを落とすが、アプローチ練習場やバンカー練習場では、足裏でフェースの汚れを落とすことになる。
手で払い落すと、手やグローブが汚れることもあり、足裏を使うことが一般的になっているのだ。
そこで疑問が生まれる。ボールの場合と同様、練習とはいえゴルフ道具を足で扱う行為はどうなのだ、と。
手で扱う道具は基本的にはどんな時でも足で扱うべきではない
やはり、ボール同様、基本的にはゴルフクラブも足で扱うべきではないのではないだろうか。フェースの汚れは、足裏以外で落とすべきだろう。
ただ、手だと手が汚れる。足も手も使えないとなると、どこを使えば良いのか、ということになる。
小さいブラシとバケツ
アプローチ練習場やバンカー練習場では、小さいブラシをズボンのポケット(前側)にひっかけておくと良い。
ボールを打って、芝や土がついたら、ブラシでさらっと払い落とすのだ。
ゴルフ場であれば、水の入ったバケツ(乗用カートの後ろにあるやつ)を借りておくと、ブラシで取れない汚れを落とすことができる。
コリン・モリカワ
このやり方を実践していたのが、コリン・モリカワ。ボールを足で扱うことについての記事でも、コリン・モリカワの練習風景を紹介したが、ここでも見習うべき所作を紹介する。
埼玉県の霞ヶ関カンツリー倶楽部で東京オリンピックゴルフが開催されたことは記憶に新しい。コリン・モリカワはアメリカ代表として出場していた。
銅メダルを獲得をかけたプレーオフに進出するなど、プレーでも魅せてくれたが、プレー以外でも強く印象に残るものがあった。
朝のプレースタート前のドライビングレンジでのこと。ウォーミングアップを終えたコリン・モリカワは、キャディバッグから小さいブラシを取り出し、ズボンのポケットに取り付けた。
そして、ウェッジの練習をスタート。一球ごとにつくフェースの芝と土を、一球ごとに払い落としながら練習していたのだ。これがまた、とてもスマートな所作だった。
クラブを大切に扱っているのではなく、「ブラシの方がきれいに芝や土を払い落とせるから」なのかもしれない。しかし、結果的にクラブを大切に扱うことにつながっている。
これは、特にジュニアゴルファーは真似するべきだろう。そうすることで、ジュニアゴルファーに対する周囲の評価が高まり、ゴルファーのあるべき姿がゴルフ界に浸透するのではないだろうか。
理想と現実
フェースについた芝や土を足で払い落とす行為は悪か、といえば決してそうではない。もしそうなら、ほとんどのゴルファーが悪いゴルファーとなってしまう。コリン・モリカワにしてもミドルアイアンからロングアイアンは足裏でポンポンとクラブヘッドをたたき、クラブフェースの芝や土を払い落としていた。。
しかし、最終的にどうするかは別にして、理想は理想として掲げておくべきだ。
ゴルフは、エチケットやマナーについて語られることが多いが、道具の扱いに関して語られることは少ない気がする。普段のゴルフクラブの扱いについて、もっと考えてみてはどうだろうか。
本記事はnoteから移したものです。